9月27日。
早朝、その渓流に到着。先行者がいないことに一安心。
数日前の、まとまった雨で水位が10cm程増えています。
濁りもなく、前回渇水気味だったので、ちょうど良いかも。
しかし当日は曇り。長袖のシャツを着ていてても肌寒く、サカナの反応も良くないです。
前回超えれなかった淵に到着。
今までのところ、小さいアマゴ2匹のみ。
前回はその淵を泳いで渡れそうでしたが、今回は増水し、淵のボトルネックの部分が白く波だっています。
気温も水も冷たく、泳ぐ計画をためらいます。
曇り空から太陽が少しでてきたので、泳ぐことを決意。
寒いですが、水中でのリスクを減らすため上半身裸、リュックにすべて詰め込み両手をフリーにします。
リュックは防水なので浮き袋状になり、それを背負いカメの状態で平泳ぎ。
しかし、泳ぎ始めは良かったのですが、ボトルネック部分の流れが強く遡上できません。
しかも水深は3メートルぐらいありそうで、水中では乱流している可能性があるのでUターン。
リュックにつけたネットが首に干渉して、さらに恐怖を感じました。
とりあえず泳ぐ作戦は失敗です。
流れは想像以上に危険で、今後はやめるべきと思いました。
上半身をしっかり乾かして、とりあえず冷静になり、パンを食べます。
この渓流は、広葉樹に囲まれたV字谷ですが、小さな流れ込みの10メートルほど上に、なぜか人工的らしき石積みがあります。
気になるので、傾斜を登り、直接その石積みを見みてます。
驚きです。
道があります。
釣りをしていて、渓流沿いに道があることは全く気づかなかったです。
その道は渓流に平行して続いています。
道はかなり崩れていますが、かつては車が通れるぐらいの幅があったようです。
1/2500の地図にもその道はないです。
おかげでその淵を乗り越えれました。
そして、太陽光に照らされた、コバルト色に輝くゴルジュ帯が現れます。
すぐにアマゴが釣れました。
ゆっくりした流れに、フライを漂わせ、連続してすぐにまた釣れました。
ドライフライにかなり派手に出てくれました。
かなり重いヒキです。
一瞬、「尺アマゴ?」と期待しましたが、
背びれにスレがかりでした…。
わたしにとってはかなりの良型のアマゴです。
銀化してない個体で、体高もあり、りりしい顔してます。
ここはパラダイスと一瞬錯覚してしまいました。
ここのゴルジュも水深があり遡上困難です。
泳ぐのはさっきで懲りたので、素直に先ほどに道に上がり、遠巻き。
フライロッドを悠々と振れ、抑揚がある良い渓流です。
しかし太陽が出ていたのは、ほんの一時。曇りで木々が覆いかぶさっているのでかなり暗く、フライを見づらく、たまに目で追いきれないです。
アマゴはポツポツだけです。
太陽がでれば、もっと釣れそうな気がするんですが…。
パラダイスと思えたのは、ほんの一瞬だけでした。
この先もまだまだ良渓が続きますが、初めてのエリアで車まで戻るルートに不安もあり16時には納竿。
なぜこの不思議な道があるのか、その理由がわかりました。
ずっと広葉樹の渓流ですが、納竿したあたりから二次林が確認できました。
植林されるときに作られた道だと思います。
順調に車に戻れました。
着替えると…、ゾクっとしました。
足にヒルが3匹へばりついてました。
小さいですが血を吸いまるまると膨らんでいました。
ヒルを取り外すと、血がにじみなかなか止血しませんでした。初めて山ヒルの攻撃をくらいました。
今回は想像すらしてなかった道を発見、さらに先に進むことができたのは大収穫。そして(スレですが…)良型のアマゴに出会え、泣きのもう一回に来てよかったと思えるシーズン最後釣行でした。
来シーズンはさらに上流域を探索したいと思います。イワナもいそうです。
夕方、車のラジオで当日御嶽山で噴火があり、犠牲なった方々が多くいるのを知りました。いたたまれない気持ちになりました。
御嶽山は決して遠い場所ではなく、山で釣りをやるものとしては、対岸の火事には思えませんでした。
お亡くなりになられた方、そのご家族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。
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